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レバレッジをかけるならNASDAQ100を選びます

POINT
  1. レバレッジ投資信託特有のコストを把握する
  2. NASDAQ100≒世界上位100位企業
  3. 2022年は絶好の仕込み時

私は超長期投資(50年以上)の核に据える投資先であれば「オルカン」が唯一無二の解であると考えています。

インデックス投資は全米?全世界(オルカン)?長期投資ならオルカン一択

しかし「ライフサイクル投資」に基づいて10年程度レバレッジをかけた投資し、なおかつリスク許容度がかなり高い場合であればオルカン以外の投資先にレバレッジをかけることを提案したいと思います。

ライフサイクル投資術 サミュエルソンの割合を使ってリスク資産の割合を決める ライフサイクル投資術 レバレッジをかけて生涯全体のリスクを減らす

レバレッジ投資信託のコストを把握する

レバレッジ投資信託には大きく分けて2つの特徴が存在します。

  • レバレッジコストがかかる
  • 減価することがある

特に後者の「減価」は馴染みもなく直感的に理解しにくいかと思いますが、わかっておかないと痛い目に合うかもしれませんのでしっかり解説しておきます。

前者の「レバレッジコスト」に関しては簡単な話で、レバレッジをかける運用を行う分のコストが増大します。

コストに関しては商品毎に異なりますが、投資信託であれば非レバレッジ商品の概ね「10倍」の信託報酬が求められます。

  • 「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」:0.1144%
  • 「iFreeレバレッジ NASDAQ100」:0.99%

(総コストは隠れコストと呼ばれる物も含まれるので少し増えます)

減価に関してじっくり解説していきましょう。

減価とは

レバレッジ投資信託は「日々の値動き」に対してレバレッジをかけているので、複数日を跨ぐと元指数の動きと乖離が発生します。

  • 例:元指数 -10%/年
  • 例:レバレッジ2倍 -25%/年

2倍のレバレッジなんだから元指数の2倍のリターンが見込めるかと言うと、そうではありません。

例えば元指数が10%上がり、次の日に10%下がった時、

→1.0 * 1.1 * 0.9 = 0.99

となり、レバレッジ2倍の場合であれば、

→1.0 * 1.2 * 0.8 = 0.96

元指数の下落が0.01ポイントなのでレバレッジ2倍は0.02ポイントの下落かと思いきや、0.03ポイント下落していますね。

この現象を一般的に「減価」と呼んでいます。

なぜ減価が発生してしまうのか、それは「複利」の仕業です。

複利は一般的に良いものという解釈ですが、悪い方向に働いてしまうことがあります。

悪い方向に働いたときを「減価」、良い方向に働いたときは「増価」と呼びます。

減価」と「増価」は複利によりもたらされるものなので、これらの現象を理解するには複利を正しく理解する必要があります。

複利の正体とは

複利は端的に言えば「上がった後は動きが大きくなり、逆に下がった後は動きが小さくなること」です。

  • 上がった後に下がる
  • 下がった後に上がる
  • 上がった後に上がる
  • 下がった後に下がる

前者2つはリターンを下げるため「減価」、後者2つはリターンを上げるため「増価」に分類します。

4つ目は「下げ」×「下げ」なので下げ通しですが、一度目の下げで動きを小さくしているため、次の動きが小さくなります。

例えば元指数が10%下がり、次の日さらに10%下がった時、

→1.0 * 0.9 * 0.9 = 0.81

となり、レバレッジ2倍の場合であれば、

→1.0 * 0.8 * 0.8 = 0.64

元指数は0.19ポイント下がっていますから0.38ポイント下がるかと思いきや、実際は「0.36ポイント」となり、良い方向に0.02ポイント乖離しています。

典型的な増価パターンである「上げ」×「上げ」も見ておきましょう。

元指数が10%上がり、さらに10%上がった時、

→1.0 * 1.1 * 1.1 = 1.21

となり、レバレッジ2倍の場合であれば、

→1.0 * 1.2 * 1.2 = 1.44

元指数の増加分よりも2倍以上増えていることがわかりますね。

複利効果を図解するとこうなる

減価

複利はこのようにマス目で考えると分かりやすいです。

1日毎に縦と横を交互に増やしたり減らしたりしていく。

上の例でいくと、1日目で元指数が+10%でそれぞれ縦の列が10マスと20マスの増加。

2日目に元指数が-10%となり、それぞれ横の列が11マスと22マスの減少。

1日目で増えた分だけ翌日の減少を大きくしてしまいます。。

当然掛け算には交換法則がありますから、順序を変えても結果は同じですね。

逆の場合は1日目で減少し、動きを小さくしてしまったが故に翌日の増加を少なくしてしまうというわけです。

増価

増価の場合はこうなります。

1日目で元指数が+10%でそれぞれ10マスと20マス増加し、2日目に元指数がさらに+10%となり、それぞれ11マスと22マスの増加。

一方方向に動く場合、複利は良い方向に働くことが分かりました。

レバレッジは複利を強める

レバレッジは「複利を強める」。これに尽きます。

レバレッジをかけてなかろうと減価と増価は常に発生しており、これを良い方向にも悪い方向にも強めてしまうのがレバレッジです。

なので

レバレッジ投資信託は減価するから絶対に投資しない!!

と仰られる方がたまにおられますが、非レバレッジ商品であっても減価しますから、その考え方ではどこにも投資できません。

あくまでレバレッジ投資信託は複利の力を強めているに過ぎません。

レバレッジをかけることを検討している私たちが考えるべきなのは「時には減価にレバレッジがかかるリスクを許容できるかどうか」ということです。

そして具体的に減価する場合はどの程度なのか、また増価を最大限活かす戦略を総合的に練っていく必要があります。

株式は上がる回数の方が多い

オルカン長期チャート

ここまで主に減価のリスクを解説してきましたが、減価は必ずしもリスクと呼べるものではなく「特徴」だということがご理解いただけたかと思います。

そして問題なのは増価と減価は株式においてどちらが起きやすいかということです。

ご存知のように株式は長期においては期待値はプラスなわけですから、「増価」の方が起きやすいと言えそうです。

念の為、検証してみましょう。

yahoo finance」からオルカン($ACWI)の2008年からのデータを引っ張り出し、

  • 前日の株価から上がった場合→「+1」
  • 前日の株価から下がった場合→「-1」

として約3,500営業日の内上がった日、下がった日、どちらが多かったのかの検証していきます。

結果は検証するまでもなかったですが、当然「上がった日」の方が多いわけです。

なので長期的に見た場合は「増価」の方が起きやすそうだと言えそうですね。

増価を最大限活かすには

レイダリオサイクル

掛け算には交換法則がありますから値動き幅が同じであれば100日後に売却する場合、

  • 交互に上下を繰り返す
  • 前半50日は下がり後半50日は上がる

どちらも最終的な結果は同じとなります。

言い換えると増価を最大限に活かすは、上昇と下落を交互に繰り返しながら長期的に上昇していくものよりも、強い局面と弱い局面が分かれている投資先を選び、弱い局面で投資を開始し、強い局面で投資を終える方が良いと言えますね。(理想論すぎますが笑)

株価はランダムウォークで読めないという前提はもちろんありますが、景気にはある程度サイクルがありますのでそこを狙えばリスクとリターンを改善できるかもしれません。

レバレッジをかける投資先候補

レバレッジをかける投資先の候補は商品数も多くないことからかなり絞られてきます。

  • オルカン
  • S&P500
  • NASDAQ100

他にもかなりセクターを絞ったもの(半導体、ヘルスケア等)であったり、新興国、そして日本、中国といった国単位のレバレッジ商品もありますが、これらに10年単位でレバレッジ運用をするのは厳しいものがあるでしょう。

現実的な運用を考えると上記3つのどれかになると考えています。

私はNASDAQ100を選びます

私は以下の理由より「NASDAQ100」を選択し実際にレバレッジ投資信託を運用しております。

  • EPSの伸びが著しく、これからも期待できる
  • 構成銘柄の採用基準が明確
  • 2022年現在逆風が吹いている

それぞれ見ていきましょう。

NASDAQ銘柄はEPSの伸びが著しい

SP500vsNASDAQ100

(https://media.rakuten-sec.net/articles/-/35066?page=3)

株価は「EPS」×「PER」で決まります。

  • EPS(Earnings Per Share):1株当たり純利益
  • PER(Price Earnings Ratio):株価収益率

ざっくり言うとEPSは稼ぐ力、PERは割安か割高かを測る指標と言えます。

参考 EPS(1株当たり純利益)とは?日本M&Aセンター

PERは時勢によって変わりますが、EPSはその企業の稼ぐ力なので長期的にはEPSを伸ばしていける企業の株価が上昇していくと言えます。

そんなEPSの伸びですがS&P500よりも圧倒的にNASDAQの方が高く、今後の市場予想も高い事がわかりますね。

NASDAQ市場はGAFAM(Google, Apple, Facebook, Amazon, Microsoft)のようなIT企業を多数擁しており、これらの企業は圧倒的な利益率を誇っています。

例えば車のような製造業と異なり、IT企業は物理的な制約が少ないので成長のスピードが段違いで、ビジネスとしても相対的にスケールしていきやすいです。

この10年で車はほぼ何も変わっていないと思いますが、ソフトウェア等のIT技術の発展は著しいですよね。

電気自動車のように今までの産業とITが掛け合わさることで更なる発展を遂げ、これからはさらにAIも掛け合わさる事で、成長がさらに加速することが予想されます。

2000年に発生したITバブルはPERが今の2-3倍程度高く脅威の「60倍」という数字でしたから、現在のEPSが伸びる形で株価が上昇していっている局面は比較的健全だと言えると思います。

実体がないのに期待だけで買われていけばそりゃバブルになりますね

押忍ゴン

ただし注意が必要なのはハイテクの需要がこれからより一層高くなることやEPSが伸びることは「みんな知ってる」ということです。

市場は好材料も悪材料もすぐさま織り込みにいくので、これらの期待は既に株価に反映されていると思っておいた方が良いと思います。

株価がこれからも続伸するかどうかはNASDAQ銘柄が「想定以上に」成長するかどうかに懸かっている、ということですね。

NASDAQ100は割高か

NASDAQログスケール

先述したようにハイテクが成長することなんて私でもわかりますし、機関投資家がわかっていないわけなんてありません。

コロナショックで一番傷が浅かったのがハイテクセクターだったということもあり、やはりこれからの時代はハイテクだ、ということで買われまくった結果、いよいよ割高になってきているという声も大きくなってきたように思います。

しかし上のチャートのように長期チャートをログスケール(変動率)で見ると、大体毎年同じくらいの成長率で株価が伸びてきたことがわかります。

確かにコロナ禍から伸び率が高過ぎた感はありますが、ITバブルの時のようにあまりにも割高でこれから一方的に下がるしかない展開にはなりにくいのかな、と個人的には思います。

構成銘柄の採用基準が明確

S&P500の採用基準は時価総額が500位以内に入ることに加えて、

  • 時価総額82億ドル以上
  • 浮動株が発行済み株式総数の50%以上
  • 4四半期連続で黒字
  • 米国企業のみ
  • セクターバランスを考慮

等々かなり制約がありますね。対してNASDAQ100の採用基準は時価総額が100位以内に入る以外は

  • 米国内での上場がNASDAQのみ
  • 非金融企業
  • 1日当たり平均20万株以上の出来高
  • 上場して2年以上経過

となっております。

個人的にS&P500の採用基準で一番気に入らないのが「セクターバランスを考慮」する部分で、これからの時代はこのルールにより機会損失が発生することが発生すると思いますし、何よりフェアではありません。

代表的な例で言うと、「$TSLA」ですね。

$TSLAがNASDAQ100に採用されたのが2013年なのに対してS&P500に採用されたのはなんと2020年

4四半期連続で黒字という条件のクリアが難しかったというのもありますが、全ての条件をクリアして採用されるかと思いきや難癖が付いて採用されない、という茶番が何度も繰り返されました。

製造業の$TSLAでさえこのような扱いになってしまうのですから、これからの時代はこれまでの常識では理解できない企業が出てきて同様の扱いを受けることは容易に想像できます。

とっくに採用基準から外れているはずなのに、「アメリカを代表する企業」という意味のわからない理由で残存することもあります。

明確な採用基準が敷かれていないS&P500は個人的には好きになれません。(インデックスなので気にするほど株価に影響はないかもしれませんが、、、)

その反面NASDAQの採用基準は明確ですね。

特筆すべきなのはNASDAQは米国以外の企業も条件を満たして時価総額上位100に入れば採用される余地があるということです。

具体的にはスマートフォン用CPUのほとんどを製造しているイギリスの「arm」が2023年に上場する予定となっており、上場すれば即構成銘柄上位に食い込むでしょうね。

NASDAQ100≒S&P100

NASDAQは新興企業むけの市場だという認識があるかもしれませんが、実はNASDAQ100の構成銘柄の約8割はS&P500と被っています

つまりはS&P500の上位100銘柄を抜き出したS&P100と言い換えてもいいかもしれません。

私はこれからの時代はより格差が拡大し、強い企業がさらに強くなる流れが加速していくと考えています。

実際に時価総額TOPのGAFAMは大量のキャッシュを元手にライバルになりうる商品サービスを作っている会社を買収しまくっています。

買収に応じない場合はサービスをパクったり、傘下に収めることができるまで徹底抗戦を仕掛けていることもあります。

そういう意味で私は現在時価総額ランキング上位企業への投資割合が多いNASDAQが好みです。

参考 NASDAQ100構成銘柄大和アセットマネジメント

2022年現在逆風が吹いている

セクターローテーション

ご存知のように、一般的にセクター毎に強い時期と弱い時期があります。

NASDAQはハイテク株を多数擁しているので、左上のセクターと分類されることが多いですね。

コロナショックで全世界の株が暴落した後、世界各国は金利を下げてお金を刷りまくった結果、左上のハイテクセクターにとってとんでもない追い風が吹きました。

その結果、約+40%/年という脅威のリターンを2年も継続しました。

しかし2022年初めから、アメリカ国内のインフレ率が対前年比で10%近く高まった結果急速な利上げに迫られたり、ロシアがウクライナに侵攻し原油価額が暴騰したりで、一気にリスクオフな展開となりました。

そして特にハイテクは売られまくり、2022年4月末現在でNASDAQ100は年初来-20%という軟調な展開となっています。

これからは利上げだけではなく、バランスシートの縮小によりハイテクにとっては向かい風が吹き荒れる相場となりそうです。

ハイテクの時代は終わった

果たしてそうなのでしょうか?

どのセクターの企業も私たちが生活を送る上でとても重要な役割を果たしていることは言うまでもありませんが、ハイテクの存在感が強まることはあっても長期的に弱まることは相当考えにくいでしょう。

いつ」かは分かりませんが、またハイテクセクターに追い風が吹くタイミングが来るでしょうから、その時に備えて今はひたすら仕込む時期だと考えています。

一本調子で上がり続けることなんてありせませんから、どこかでガス抜きする期間も必要で、そのタイミングは投資初期であるほど購入単価を下げられるので有利です。

つまり2022年現在のNASDAQにとって軟調な相場は絶好の仕込み時だと考えています

暴落はまだまだこれからなのか、そろそろ反転するのか、そんなことは私には分かりませんので私は愚直に積み立てを継続しております。

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